多くの人にとって憧れのアイスであるビエネッタは、包丁で切る長方形タイプがおなじみである。特に40代以上にはなじみ深いが、Z世代(15~25歳)の認知度は約4%という壊滅的な状況である。今回は、手軽に食べられるカップタイプ版のビエネッタを改めて紹介する。
森永乳業『ビエネッタ』
森永乳業の『ビエネッタカップ バニラ』は、1983年の発売以来、多くの人に愛され続けてきたアイスである。「ビエネッタ」は、さざなみ状にバニラアイスとパリパリとしたチョコレートが幾層にも重なったデザートアイスだ。ファミリー向けに箱入りで販売されていたため、「高級なアイス」というイメージを持つ人も多いだろう。
そんな「ビエネッタ」にカップタイプが登場したのは2011年である。手軽に食べられるメリットはあるが、元祖である箱入りのビエネッタと比べて「これは違う!包丁で切る、あの長方形のアイスケーキこそがビエネッタだ!」という意見も多い。しかし、実際手軽に買えて一人で食べ切ることができる個食タイプのビエネッタカップは、ありがたい存在である。
ビエネッタのパッケージは、そのラグジュアリーな雰囲気を踏襲している。透明な蓋を採用することで、ビエネッタの特徴であるさざなみ状のアイスが一目でわかる。内容量は184mlで、最近のミニカップサイズのカップアイスと比べると、満足度の高いやや大きめのサイズ感だ。
1983年にビエネッタが発売された当初、森永乳業はユニリーバと提携し、「エスキモー(1979~2010年)」ブランドで販売していた。しかし、2010年にエスキモーブランドは31年の歴史に幕を閉じ、現在は森永乳業ブランドで展開されている。
多くの人がビエネッタと聞いて思い浮かべるのは、山のように盛り上がった形状のことだろう。カップになっても、ビエネッタの個性と魅力は健在だ。芸術的なフォルムは、唯一無二の存在感を放っている。こだわりのアイスクリーム規格もアイス好きにとっては嬉しいポイントだ。卵黄を使った黄味がかったバニラアイスの色合いが、バニラアイス好きのツボを刺激する。
手に乗せてみると、サイズ感が伝わるだろう。
さざなみ状のアイスにゆっくりとスプーンを差し込む。なめらかなバニラアイスにスプーンがスッと入り、ミルクチョコレート層がパリパリ!っと音を立てる。
「うっひゃー!!!」めちゃ興奮する!昔と変わらぬこの食感。バニラアイスと薄いミルクチョコレートを独自製法で幾層にも重ね合わせたビエネッタは、恐ろしいほどうまい。アイスクリームには北海道産のマスカルポーネと洋酒を使用しており、コクがあり濃厚な味わい。くちどけの良いアイスクリームとパリパリ食感のチョコレートが奏でるおいしさは格別だ。
懐かしさを感じる上品な味わい。そのほかビエネッタカップシリーズとして「フロマージュ」「ティラミス」「ストロベリークリーム」「カフェモカ」なども発売された。
断面が、これまた美しい・・・。
お手軽に食べられるカップタイプのビエネッタ。形状が変わっても当時のおいしさはまったく色褪せていない。2011年に発売された「ビエネッタカップ」は126円(税込)だったが、現在の価格は237円(税込)。原料、包材、エネルギーコストなどの高騰によって、12年前と比べると約100円以上も高くなっっている。しかし、この味、このクオリティが生き続けているだけでも有難い!元々高級路線だったからね。食べますとも!何度でも!
ひとりビエネッタをキメたい人は、ぜひカップタイプを。もちろん、昔ながらの箱入り(530ml)も、一部のコンビニや量販店などで販売されているので要チェックだ。包丁で切って食べたい方は、そちらをチョイスしてほしい!
アイスマン福留でした!Have a?ICE?day !!