さようなら、シャビィ:昭和の味、時代の記憶

シャビィ

夏の記憶は時に、冷たく甘い舌触りの中に宿ります。赤城乳業のカップかき氷『シャビィ』が、静かに歴史の舞台から退くという知らせが届きました。激しさを増す市場競争と、同社の象徴的存在「赤城しぐれ」を守り抜くという決断の末のことです。

1980年代半ば、平成へと移りゆく時代の境目に生まれたシャビィは、昭和を彩った「赤城しぐれ」「みぞれ」「しらゆき」の系譜を受け継ぐ、新世代の「ソフト氷」として登場。フタバの「サクレ」との関係は、まさに氷菓界の好敵手といったところです。互いの存在が刺激となり、切磋琢磨しながら商品改良を重ね、二つのブランドは日本の夏を彩りました。好敵手あってこその進化であり、その競演は長年にわたり私たちの味覚を楽しませてくれました。

発売当初、その堂々たる240mlの容量は私たちの心を満たし、記憶に深く刻まれました。時代の流れと共に姿を変えながらも、シャビィは私たちの夏の風景の一部であり続けました。あの容器から覗く鮮やかな色彩と、スプーンですくった時の独特なシャリシャリ食感は、言葉では表せない郷愁を呼び起こします。

消えゆく昭和平成の味

先日、森永乳業「ビエネッタ」の販売終了が発表されたばかり。昭和から平成へ、そして令和へと続く時の流れの中で、私たちの記憶を形作ってきた味わいが、また一つ姿を消します。それは単なる氷菓の終焉ではなく、私たち一人ひとりの青春の一ページが閉じられる瞬間でもあるのです。

商品は消えても、その甘く冷たい記憶は私たちの中で溶けることなく残り続けます。暑い夏の日、友人と分け合った瞬間。家族との団欒の中で口にした幸せ。それらすべての思い出を包み込んで、シャビィは私たちの記憶の冷凍庫に、いつまでも新鮮なままそっと保存されるでしょう。

シャビィが紡いできた夏の記憶と、何気ない日常に彩りを添えてくれたことに心から感謝します。

シャビィが無くなっても、残した足跡は消えることはありません。

今までありがとう、そしてさようなら。

  1. 森永乳業 MOW PRIME(モウプライム) 苺ショコラミルク

    MOW PRIME(モウプライム) 苺ショコラミルク

  2. グリコ アイスの実 白桃黄桃

    アイスの実 白桃黄桃

  3. ブルボン ルマンドムース

    ルマンドムース

  4. ロッテ クリームチーズアイス~Kiri®クリームチーズ使用~

    クリームチーズアイス~Kiri®クリームチーズ使用~

  5. 赤城乳業 トッピンぎゅ~!

    トッピンぎゅ~!

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